親の世代が子どもだった時代、夜の十一時は子どもにとって「深夜」でした。テレビ番組も九時頃からいわゆる「大人の番組」が始まり、見ることが許されなかったという経験を持つ方も多いことでしょう。それを考えると、最近の子どもが送っている生活は、まさに隔世の感があります。何せ、幼稚園児が十時を過ぎても起きている例は珍しいことではありませんし、十時から始まるお笑い番組を小学校低学年の子どもが見ていることもあるくらいです。「子どもが九時に寝てしまうと、遅く帰ってくる父親と顔を合わせることができない」。子どもの夜更かしを、こんな理由から正当化する方がいます。なるほど、残業続きのお父さんが子どもとのひとときを過ごすには、子どもに遅くまで起きていてもらうしかないというのは、一見すると理がありそうですね。
大手メーカーでさえも、OEMを常時利用している。とりわけ、口紅やアイシャドーといったメイクアップ化粧品はOEM頼み。化粧水や乳液などのスキンケア化粧品は装置産業であり、いったん機械さえ導入すればそう高い製造技術が必要ないのに対し、メイクアップ化粧品は流行のサイクルが早く多彩な色揃えが必要で、高度な調色技術が求められるからだ。例えば、ある色の口紅の製造依頼が1年後に再び入ったとすると、まったく同じ色を再現するのは素人が考えるほど簡単ではない。データとして残っている基本処方をベースに、機械を使って80%ぐらいまでは前の色に近づけることはできるが、100%に持っていくには人間の目による色の補正(カラーマッチング)が必要となる。メーカーは「手間がかかって単価が安いメイクアップ化粧品は専門業者に任せた方が効率的」と判断する。
現代の葬儀においては、遺族は忙しい。だが、昔は地域の人たちが雑事を引き受けてくれていた。遺族は死者の枕辺にいて、線香の火を絶やすことなく、弔いに専念していればよかった。コミュニティの成員にも、家族を亡くすというのかどれだけ大変でつらいことか、共通の理解と認識、つまり共感がそこにはあった。いろいろ手を尽くしてみたけれど、死者は生き返らない。そこで、心に断念を強いて葬儀を出す。心理的にも引導を渡して、あの世に送り出すのである。告別とあの世への引き渡しをした後に、遺体の処理をする。つまり、土葬ないしは火葬をしたわけである。昔の仏教において引導の動作はさまざまあり、今でも松明をかざし、手でまわすことを象徴するような動作が行われる。これは遺体に火をつける、火葬の点火の動作を表現したものである。「この人はこれでこの世の人間ではなくなった」ということを宣告する。あるいは、土葬の場合は土に鍬を入れることによって引導を表した。